次の日。
今日も郁也は授業をサボろうとしてる。
止めなくちゃ……っ
教室をひとりで出て行った郁也を追いかける。
って、どこ行った?見失っちゃった。
歩くの早すぎだよ、郁也……
「あれ、綾崎どうかした?」
すると、男子の声が聞こえた。
「へっ、って、佐藤くん⁉︎ 」
まさかの佐藤くん登場に驚いてしまう。
「どうかした?」
佐藤くんの言動で胸がドキドキと高鳴る。
「っと、郁也を探してて……」
「ああ、アイツなら屋上の階段登ってったよ。」
屋上?屋上でサボるつもりなの?
立ち入り禁止なのに……
「立ち入り禁止だし、綾崎一人じゃ危ないから俺も付いてくよ。」
佐藤くんはそう言って先頭をきってくれる。