「どうか俺のことは忘れてよ。」




彼はハッキリと言い放った。




「え、なんで……」




「だって妖精さんのことだから自分を追い詰めちゃうでしょ?」




彼はそう言って私の頭を撫でた。




「そんなの耐えきれねぇよ。好きな奴が俺のせいで泣くなんて。」




さっきと言ってることが矛盾している。



だけどそんなことは気にならなかった。




「やだ…忘れたくない……」




私がそう言うと彼は私の頬をつまんだ。