「でも私は……」 郁也が好き。そう伝えようとすると男子はニコリと笑った。 「今はまだその彼氏さんのことが好きでもいいです。だけどいつか絶対振り向かせてみせます! ちなみに俺の名前分かります?」 「え、あ……わかんない…ごめんなさい……」 私がそう言うと男子は少し悲しそうな顔をした。 そんな顔されても……初対面なんだし… だけどすぐにニコリと笑う。