【立ち入り禁止】と書いてある屋上のドアを押してみるとそれは開いた。
ということは誰かいるということだ。
入ってみると案の定、郁也はいた。
「い、郁也……っ!」
すると郁也はゆっくりと振り向いた。
「……なんだよ。」
郁也のところまで小走りで走り、頭を下げる。
「郁也のこと、幼なじみとか言ってごめん!もう、幼なじみじゃないのにね。」
最後の言葉は郁也を伺いながらそう言うと郁也は気まずそうに私から目をそらした。
「なんでわざわざ謝りに来るんだよ。」
その声色にはもう怒りは含まれてなくてひとまず安心。