「ふーん、覚えてないんだ、俺に告白したことも。」



「なっ!」



そんなストレートに聞かなくてもいいじゃん。




そして私の背中が壁に当たる。




「あーあ、逃げ場なくなっちゃったね。」



郁也はニコニコ笑顔で私を見つめてくる。



「っ、で、答えは……」



「なんの?」




「だから、こくは、く……」



俯いてそう言うと郁也はクスリと笑った。