えっと、ここかな。 ーカランコロン お店に入ると鈴のようなものが鳴る。 「いらっしゃいませ」 そして店員さんの笑顔。 男の店員さんのスマイルはなかなか決まっていた。 「あの、すみません…朝霧郁也ってもういますか?」 「ん?郁也の知り合いですか、30分後からレジ担当で今は着替えとかしてると思います。」 そういう店員さんに財布を、差し出す。 「あ、の。これ郁也に…」 私がそう言うと店員さんはニヤリと笑った。