その事件は一瞬で訪れた。
私と友達が、とあるお弁当屋さんの前で信号待ちをしている時…
後ろから誰かに声を掛けられた。
その人は、少し遠くから私の名前を呼んでいる。
スカートを両手で押さえているから、少しぎこちなくなりながらも後ろを振り返ると、そこには私の好きな人がいた。
私は咄嗟にスカートを押さえている片手を離して、少し離れにいる好きな人に手を振る。
「今帰り道~?」
その好きな人は、仲の良い男子と帰っている最中だった。
「おう!」
私がそう言うと、素っ気なくなりながらもそう返事をする好きな人。
その瞬間、台風並みの強い風が砂ぼこりを舞いながらも更に強くなり、一瞬の隙にヒラリと私のスカートを捲った。
私は何が起きたのか分からなくて、咄嗟にきゃっ と叫び、顔を赤くさせながらも、スカートを必死に押さえる。
風がおさまった時、下を俯いている、まだ火照ている顔をゆっくりと上げ、好きな人の顔を見た。
その好きな人は頬を紅潮させながらも、ボソッと私に聞こえないくらいの声で、一人言のようにこうボヤいたのだ。
私は耳がいいから、聞きたくない事まで聞こえてしまった。
私と友達が、とあるお弁当屋さんの前で信号待ちをしている時…
後ろから誰かに声を掛けられた。
その人は、少し遠くから私の名前を呼んでいる。
スカートを両手で押さえているから、少しぎこちなくなりながらも後ろを振り返ると、そこには私の好きな人がいた。
私は咄嗟にスカートを押さえている片手を離して、少し離れにいる好きな人に手を振る。
「今帰り道~?」
その好きな人は、仲の良い男子と帰っている最中だった。
「おう!」
私がそう言うと、素っ気なくなりながらもそう返事をする好きな人。
その瞬間、台風並みの強い風が砂ぼこりを舞いながらも更に強くなり、一瞬の隙にヒラリと私のスカートを捲った。
私は何が起きたのか分からなくて、咄嗟にきゃっ と叫び、顔を赤くさせながらも、スカートを必死に押さえる。
風がおさまった時、下を俯いている、まだ火照ている顔をゆっくりと上げ、好きな人の顔を見た。
その好きな人は頬を紅潮させながらも、ボソッと私に聞こえないくらいの声で、一人言のようにこうボヤいたのだ。
私は耳がいいから、聞きたくない事まで聞こえてしまった。