冬の澄んだ青空がおれたちを見下ろす
先に口を開いたのはどっちだったか、
「ねえ」
「なあ」
被った声に、吹き出す。
特に面白くもないことなのに、なぜかとてもおかしい。
彼女も、同じように笑っていた
「そっち、おれも行っていい?」
「うん、どーぞ。わたしも今こっちおいでって言おうと思ってた」
ふにゃりとした笑顔に笑い返して、冷たいフェンスを握って、がしゃがしゃと耳障りな音を立てて登る。
フェンスを越えると、広大な空が広がっていて、今までなんとも思っていなかった景色がキラキラと色づいていく気がした
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