【お嬢様side】

私は佐々木加恋(ささき かれん)。

お父さんは世界的にも有名な家具の会社、“佐々木家具”の社長。

そして学校は世界で有名な会社や財閥の娘や息子が集まる“城宮(しろのみや)学園”。

いわゆる、“お嬢様”ってわけだ。

自分で言ってしまったけど。


「お嬢様、食事の準備ができました。」


ドアの外から聞こえるお手伝いさんの声で私の1日は始まる。


「もう起きてるよー」

「お着替えの手伝いは大丈夫ですか?」

「それくらい平気よ」

「かしこまりました。」


絵に書いたような、お嬢様な生活。

でも私にはもうこりごり。

だって自分でも起きられるし、着替えられるし。

いちいち手伝ってもらわなくても大丈夫だし。

まぁ、でもそれがお手伝いさんの仕事か。


でも。


そんな呑気なことを言ってられるのも....



今日限りだったのかもしれない。