翔くんは男子の元に戻って行き、本人はひたすらその人に付いて行くだけだったのに、自然と人が寄って来ていたからやっぱ目立つんだな、なんて考える。


ま、そんな翔くんは、私のことが大好きみたいなんですけどね。とか言ってふざけてる場合じゃないんだって、あー面倒くさい。どうしたもんか。


翔くんも、気まずく思ってないか心配だったってなんだよ。意味が分からん。そんなの心配される筋合いもないし、そう思うなら最初から変なこと言うなよって感じである。




「……そういえば川端さんは、クラスの仕事いつ入ってるの? なんなら今からでも働いてくれば?」


「大丈夫だよぉ、きらりは明日の朝から昼までのシフトなの! 今日はあーちんと一日中一緒だよお」


「……チッ」


「舌打ち!?」


「……あ、でも私は午後から劇やるから回れない」




言えば、嘘、とヒステリックに叫んだ川端さんのせいで、周りからちらちら見られた。


……マジでもう少し落ちついてほしい。一緒に居たくない恥ずかしい。喉潰すぞ。




「じ、じゃあ、その間きらりはあーちんのこと見守ってるね……?」


「劇見るのは構わないけど私オンリーを監視するって言うなら体育館の出入り禁止にするから。実行委員の権限で」


「職権乱用だよねそれえ!? もおっ! あーちんのケチぃ!」