なんとか上手い具合に早川と川端さんがくっつけば全て丸く収まるんじゃないかとふと思い当たったけれど、濃い二人のことだ。
余計なトラブルを起こしては、私にとばっちりをよこしてきそうだなと想像して身震いした。
やっぱりそれぞれに、信頼できる飼い主を一人ずつつけてやらなきゃ私が楽になることは難しいだろう。
川端さんの飼い主に適した人材はもうとっくに見つかっていたのだけれど、その人物こそがまた私の悩みの種のひとつになるだなんて、思ってもいなかった。
「……はあ」
「どうしたのあーちん、そんな物憂げな溜息……」
「うるさい」
どうしたものか、と悩んでも悩んでも物事は勝手に解決なんかしてくれないし、なるようになるとは思えない。
まさか翔くんが私を好きだなんて。照-れーるー。とかは、割と本気で言ってる場合じゃなくて。割と本気でピンチなわけで。
ていうかあれは本気だったのだろうか。いやそんなの私がいくら考えたって、分かるわけがないんだけど。
昨日は驚きのあまり数秒間フリーズした後、逃げるように何も言わずに家に帰ってしまって、詳細は聞けなかったし。