「お祭り! フェスティボー! カーニヴァル! あーちん、今日は最高の一日にしようねっ」
「最悪の一日になりそうな予感しかしないんだけど!」
何言ってんだコイツ。テンションがいつも以上にウザい。
語尾に星でも付いてそうな川端さんの弾けた喋り方に若干イラッとして一歩退いた。
昨日まで家に引きこもっていた人間だとは到底思えない。
「えー、藤島、川端と回るの?」
「奇しくもバ川端さんに付きまとわれることになっただけ」
「あーちんバカワハタって何!?」
「俺と学校祭デートの約束はどうなったんだよ藤島」
「してないっつーの!」
早川って自分の記憶をあまりにナチュラルに改ざんしすぎてると思う。もう才能だと思う。
ていうか将来が心配だ。そんなこと心配する義理もないけど同情してしまう。
精神科にかかってきちんと隔離されて過ごすべきだと思うの私。
そして正気に戻ったら私にかけた迷惑分きっちりお金で支払ってくれれば何も言うことはない。