「雅人…公園にいたの?」
「はい、優斗君と一緒に…」
優斗ママは何か考え込むような表情を見せて、そのまま黙ってしまった。
なんか…変な事でも言ったかな…
その時、幼稚園バスが来たのでそれ以上優斗ママと話すことはなかった。
「ママ~、夏休みまたみんなで海行くんでしょ?」
家に帰るなり、蒼空が笑顔で聞いてきた。
「…誰に聞いたの?」
「優斗君と渉君!楽しみだなぁー!砂で大きいトンネル作ろうって言ってたんだぁっ!」
「あはは…そうかぁー」
もう行くことになってるし…
蒼空のこの笑顔を見せられたら、行かないわけにはいかないかぁ。
仕事から帰宅した陸さんに聞いたら、快くOKしてくれた。
今が忙しい時期じゃないことを恨む…。