ーそして、一週間後ー


まだ、盗まれたペガサスの涙は帰ってきていない。


ーコンコンー

窓ガラスがノックされた。


私はカーテンを開けドアを開けた。


そこには、


「怪盗ERICA。」


真っ黒の服装の怪盗ERICAがそこにいた。


「続きを話すって言ったでしょ?」


彼女はそう言って口角をあげた。


そして、わたし達はベッドの上に座った。


「話す前にまずこれを。」


そう言って渡されたのは…


水色の宝石。


「……もしかして、これが…」


「そう、ペガサスの涙…よ。」


初めてみた。


ずっとお母さんから話は聞いていたけど、


一度も見してはくれなかった。


「…これを、触ってみなさい?」


私はそっとその宝石を彼女の手から取った。


水色の宝石が赤に変わった。


「…え?」


「…これはね、100年に一度、ペガサスの涙の持ち主である子どもが誕生するの。

その子がこの宝石に触れるとこの宝石は真っ赤に輝くらしいの。


やっぱり…海鈴がこの持ち主だったのね。」


「あの…この前言ってた…


お母さんが怪盗


って、どう言う意味ですか?」


「…あのね、あなたのお母さんは、

あなたのお母さんじゃないの。」


「…どぉいうことですか?」


「海鈴、あなたの本当のお母さんは私なの。」



「…そんな……そんなこと言われて、


『はいそうですか。』

なんて、言えないですよっ!

ちゃんと説明してください。」


「あなたのお父さんと私は盗みをしている時に出会った。