翌朝、私は仕事へ行くためにスーツへ着替える。すると、勢い良く襖が開いた。
「「るな!!おはよー!!」」
「わわっ」
千春ちゃんと千夏くんが私に勢い良く抱きついてくる。よろけながらも二人を抱き止めて笑った。
「おはよう」
不思議な共同生活二日目、やっぱり朝、誰かに「おはよう」って言われるのは慣れない。
だけど、こんな賑やかな朝も悪くないかも。
「さて、朝食を作ろうか!」
パンッと手を叩き、気合いを入れると、二人がハッとしたように顔を見合わせた。
「るな、大変!」
「お兄が、台所でご飯作ってる!!」
二人が私のスーツの裾を引っ張りながら、台所へと案内する。
「ふ、二人とも落ち着いて??スーツが……」
スーツがシワくちゃになっちゃう!!というか、まーくんだってそこまで酷い料理は作らないでしょ。
見た目が悪くても、問題は味なのよ。黒くても、食べられれば……