ーピヨピヨ……
あぁ、何だか美しい鳥のさえずりが聞こえる……
そういえば、眩しいな。
「んんっ………」
寝返りをうち、私は布団をまた被った。
だって、まだ眠いし………。というか、今日は休みだからもう少し寝てたいし……
「ねぇねぇ、この人だぁれ?」
「うーん、だぁれ?」
ん??なんか、さえずりの他に声が聞こえる。
しかも、たぶん、近い距離で。
「んー、ふわぁーあ!」
私は大きなあくびで目をパチッと開けると、黒い髪と瞳の男の子と、女の子が私を囲んでいた。
「あ!起きたよ、千夏」
「起きたね、千春」
同じ顔の子供が私を見下ろして…………
見下ろして……
「ひぃっ!!?」
私は布団を引き上げ、二人から距離をとった。
なんだ、この寝起きドッキリ。
心臓バクバクしてるし!
「お姉ちゃんこそだぁれ??」
女の子の方がコテンと小首を傾げた。
「あぁ、そうか………私、まーくんの家に泊まったんだっけ」
思い返せば昨日、私の家は関根組に知られてる可能性があるって事で、まーくんが家に泊めてくれたんだった。
「私は、るな。政宗君の友達だよ!」
双子に笑いかけると、双子は私の布団の上に乗り、興味津々に私を見つめてくる。
「二人の名前を教えてくれる?」
さすが双子、性別が一緒だったら区別つかなかったかも。それくらい似てる。