「喜子ちゃん? 頑張ってる?」
「一緒にヨーグルトたべよ!」

あーちゃんこと敦子ちゃん、しゅーちゃんこと隼くんがウチに歩み寄ってくる。
この二人は、スクールで知り合い、仲良くなったウチの親友。将来的には、この三人でユニットを組もうと思っている。

「食べる食べる!」

ウチは何の不信感も抱かず、しゅーちゃんのヨーグルトを受け取る。そして、スプーンで口へ運び、スプーンの上のヨーグルトを一口で食べる。

そして数秒後………。

「おえええええ‼︎」

喉の奥に痛みが感じ、ヨーグルトを喉の奥から吐き出す様に身を屈め、吐き出そうと喉の奥から唾をこみ上げさせる。

「あはははははは! 兄貴の言った通りだ!」
「マジで食ったよこいつ」

二人は、腹を抱えて大笑いしている。
どうして? ウチとあーちゃん、しゅーちゃんはウチの親友だよね?

一通り血を吐いた後、私、武田喜子の生命活動は停止した。

武田喜子 享年10歳