私たちが見回りをしていると、遠くからたくさんのバイクの音がした。



「行くか…」


私たちは音がする方へ向かった。






さっきの音の原因は冠楼という暴走族らしい。薬をやっていて、正統派じゃない。



「潰すか!」



「え?!族潰しやってるの?」


相沢さんは「は?」みたいな顔をして言った。



「汚い族は潰すよ。ほら、はやく。」



そっか、そうだね。行こう。



私は息をすって目を閉じる。





だんだん落ち着いてきた。




目を開け、下をむいてゆっくりと歩き出す。




「んだ?てめぇら。殺されたくなかったら失せろ!!!!」




「光に包まれし己は月闇。」


「闇に包まれし己は星闇。」




私たちの台詞は、似ていた……というか、ほとんど一緒だった。





「なっ!月闇?!星闇?!」



冠楼は騒ぎ出す。



うるさい…




「夜に光る聖なる月は悪を滅ぼす。」



そう言って、冠楼のもとへ走り出した。

……かっこいい!!!!



「天罰が下る時間だ。」



私もそう言って参戦した。