あまりの雑さに、見てるこっちが痛くなってくる。
この時の私は、きっとどうかしてたの。
いつもは怖くて絶対近づかないような人に、自ら近づくなんて……。
「ぁ、あの………ッ!!」
思い切って、手当に奮闘してる金髪さんに声をかける。
ただ声をかけるだけなのに、足が震えて、心臓が激しく脈打つ。
私の声に、金髪さんはクルッと首を後ろに回す。
「ッ!!………」
突然パチリと絡まった視線に、心臓が不規則に脈打つ。
でも、緊張してるのに、目が離せない。
綺麗な瞳に映る自分を見ていると、どこか不思議な気持ちになる。
なんて綺麗な目をしてるんだろう……この人。
ずーっと固まっている私に、目の前の金髪さんは「ぇっと……何すか?」と私に問うた。
その耳に響くような低い声に、私はハッと意識を取り戻す。
頑張れ、わたし…………!
心の中で自分にエールを送りながら、震える口をゆっくりとあける。
「ぁ、あの………わ、わたしにっ………手当させてくださいっ!!!」