「あっ!やばいっ!」

少し考え事をしていたらもう遅刻寸前!

「お母さん!行ってきます!」
「ご飯は?」
「いらない!」

少し心配そうに私を見る母に申し訳なさを感じながら家を出た

学校に向かって走っているけど、全然進んでない気がする…

「はぁ、またチンタラ走ってんの?」
「んなっ!?失礼な!」
声のした方を振り返ると自転車に乗って走ってくる男がいた。

柊 空斗(ひいらぎ くうと)

私の幼なじみで…好きな人。


「走んのも遅いのになんで早く起きないの?」
あんたに言われたくないわ!遅刻魔め!
本当なんでこんな奴好きになったのか…
そんなことを思っていたら
「ん、乗って」
と、後ろの鞄を前のカゴに移動してくれていた。
「…ありがと」
お礼を言ってから後ろに乗る

「落ちないでね」
「そこまでドジじゃないよ!」
そんな会話をしながら学校に向かう。

まだ学校につかないで…
そんなことを思う私は本当、好きなんだなって思う