鍵をかけ終えた瑞紀は、リビングのドアから少しだけ顔を出して。
「荷物、片付けて来ても良いですか?」
いや。
何で俺に聞くんだ。
そんなの俺に関係無い。
って言うか、必要以上に話したく無い。
「そんなの俺に聞かなくても、勝手にやれば良いよ。」
その言葉に瑞紀は、眉を下げて。
「…はい。」
…
俺はふと思い立って、ソファから立ち上がる。
それから、俺の様子を見ていた瑞紀の方に歩いて行く。
ドアノブを持っている、俺の突然の行動に驚く瑞紀の正面まで行って瑞紀が持っている反対側のドアノブを持ってゆっくりと引きながら。
「ちょっとどいて。」
その言葉にさっと瑞紀はドアの前から横にそれて。
瑞紀とドアの間を通る。
それからドアを後ろ手に閉めて瑞紀が立っている真横に立ちながら。
「右は見た通り、こっち側からお風呂場、トイレ、物置ね。物置の中に掃除機とか大きい電気用品入ってるから。扇風機とかヒーターとかね。まぁ、君の部屋にもリビングにもエアコンあるから使わなくても大丈夫だと思うけど、使いたかったらそこから出して。」
リビングから真っ直ぐに続いている廊下の左側にある三つの部屋を見て。
一番手前にあった部屋の前まで歩き、そのドアを少し開けながら。
俺をじっと見る瑞紀に対して
「ここ、寝室ね。」
瑞紀が目を見開く。
「新しく買ったダブルベッドとヘッドライトが置いてあるだけだけだから、寝室も何もないけど。」
「…え」
みるみるうちに瑞紀の顔が赤くなって行く。
バカじゃないの、この女。
そんな瑞紀の顔を見ながら。
こいつごときに欲求も何もない。
このベッドを買ったのは。
「誰か訪ねて来た時、君の部屋と俺の部屋に別々にベッドがあって、ダブルサイズのベッドが無いのを見られたら夫婦仲が悪いと思われるでしょ。」
「…そうですね。」
あからさまにホッとした顔をする瑞紀を尻目にため息をつきながらドアを閉めて。
「今の所、使う気はないよ。」
…今の所も何も、一生。
「荷物、片付けて来ても良いですか?」
いや。
何で俺に聞くんだ。
そんなの俺に関係無い。
って言うか、必要以上に話したく無い。
「そんなの俺に聞かなくても、勝手にやれば良いよ。」
その言葉に瑞紀は、眉を下げて。
「…はい。」
…
俺はふと思い立って、ソファから立ち上がる。
それから、俺の様子を見ていた瑞紀の方に歩いて行く。
ドアノブを持っている、俺の突然の行動に驚く瑞紀の正面まで行って瑞紀が持っている反対側のドアノブを持ってゆっくりと引きながら。
「ちょっとどいて。」
その言葉にさっと瑞紀はドアの前から横にそれて。
瑞紀とドアの間を通る。
それからドアを後ろ手に閉めて瑞紀が立っている真横に立ちながら。
「右は見た通り、こっち側からお風呂場、トイレ、物置ね。物置の中に掃除機とか大きい電気用品入ってるから。扇風機とかヒーターとかね。まぁ、君の部屋にもリビングにもエアコンあるから使わなくても大丈夫だと思うけど、使いたかったらそこから出して。」
リビングから真っ直ぐに続いている廊下の左側にある三つの部屋を見て。
一番手前にあった部屋の前まで歩き、そのドアを少し開けながら。
俺をじっと見る瑞紀に対して
「ここ、寝室ね。」
瑞紀が目を見開く。
「新しく買ったダブルベッドとヘッドライトが置いてあるだけだけだから、寝室も何もないけど。」
「…え」
みるみるうちに瑞紀の顔が赤くなって行く。
バカじゃないの、この女。
そんな瑞紀の顔を見ながら。
こいつごときに欲求も何もない。
このベッドを買ったのは。
「誰か訪ねて来た時、君の部屋と俺の部屋に別々にベッドがあって、ダブルサイズのベッドが無いのを見られたら夫婦仲が悪いと思われるでしょ。」
「…そうですね。」
あからさまにホッとした顔をする瑞紀を尻目にため息をつきながらドアを閉めて。
「今の所、使う気はないよ。」
…今の所も何も、一生。