パッとシーンが変わった。

次の日の秘密基地…?

「あいつ、珍しく遅刻かよ。…もう15時なのに」

ひかるが持ってきていた秘密基地にある時計。

小さい腕時計だ。

ー17時。あの時はずいぶん待ったのに、夢なだけあり時間は進むのが早い。

『〜♪〜♪〜♪』

17時になると少し重苦しく感じる音楽が、この町全体に鳴り響く。

小さい俺らには帰らなければいけない時間。
結局この日、ひかるは姿を見せなかった。

「なんなんだよ、ひかるのやつ…」

告白しようと心に決めていた俺はすっかりその意欲を失った。

その日はそのまま真っ直ぐ家に向かった。