「んー、そのことなんだけどね」






慧人ママはお父さんと目で合図をして、こう言った








「美羽ちゃんと慧人、一緒に住んじゃいなさい!」








……………………







…はい?






あまりの急な、驚くことを言われて私は目を点にする







「だって、ここは賃貸じゃなくて買ったのよ。だから306号室は二人の子供部屋ってことにして、305号室は夫婦の部屋で!」








ちょ、ちょっと慧人ママ……





笑顔でそんなものすごいこと言わないでください……






てか子供部屋じゃなくて、家じゃん!家!



「うん、それは良い考えだ」





心の中でそんな一人ツッコミをしていると

慧人が賛同してきた






「美羽ちゃんは家具の移動とか大変だろうけど……」








うん!そうだよ!こんな提案却下却下!







「別にコイツの苦労はどうだって良い。俺が苦労しなければ」






……となんとも理不尽な言葉が慧人の口から出てきた