「わぁ~!ひろいねぇ!」

私は新しいお家を見た事によって、


色々考えていた事が一気に吹っ飛んでしまった


「まぁ~、前のお家よりは狭いがな」



「ここがみうのおへや!」




私は小さなベランダがついている部屋にはいって叫んだ



「そうだな~。美羽がそこにしたいならいいぞ」


そう言ってお父さんは笑った



「うん、ここがいいや!」




私は嬉しくて、部屋の中を走り回ってからベランダに出た






「美羽、もうすぐ引越し屋さんが荷物を運んで来るからお父さんは外に出てくるけど……ちゃんと部屋にいろよ」






そう私に言ってお父さんは、部屋を出て行った






「……ここがみうのおうちかぁ……」





ポツリ、とベランダから外の眺めを見ながら呟いた




「おともだち、たくさんできるといいな」




「おれが、なってやろっか?」






独り言に返事が返って来たので、美羽は一人目を丸くして周りを見渡す