ん?ふたりっきり……?




「ワッ!!」






私がいきなり大声でそう叫んだから皆がビクッ、てした





「ど、どうした美羽」




お父さんが驚いた顔をして私を見る







……ふ、二人きりって……
これからずっと?






お父さんに返事も返さず、私は一人心の中で自問自答をする






ど、どうしよう。
いや、別に大丈夫なんだけど。
お風呂とかそんなの入りにくいっていうか
いやいや、それよりも“好きな人”と二人きりて…………






ギュムッ!






「う、きゃ~!!」






いきなり足を踏まれ、変な叫びをあげてしまった






「うきゃ~、てお前は猿か!」






足を踏んだのは言うまでもなく慧人で、悪びれる風もなく私を“猿”よばわりしてきた



「んじゃ、お二人は新婚生活でも満喫してください」





私は、腕をつかまれて慧人に306号室に連れて行かれた