「俺、クラス委員やります。」
高校入学してすぐの係決め。
そう言って、手を挙げた竹口光(たけぐちひかる)に私が抱いた印象は、
『なんか……苦手な人かも。』
いきなりそんなこと思うなんて、失礼かもしれない。
でも、教室の片隅で本を読んでいるのが好きな私にとって、クラス委員になるような人はもはや別次元の存在。
そして、そういう人たちは決断力があって、何事も素早くこなしてしまうので、優柔不断で何をやるにもトロい私みたいな人たちのことを急かす。
「えっと、そこの……日向(ひなた)さん、だっけ?早く希望の係のところに名前書いてください。進まないので。」
ほら、ね。
「ご、ごめんなさい。」
慌てて書きに行く。
『美化委員』と書かれている下に自分の名前を書く。
本当は『図書委員』になりたかったが、みんなが黒板に群がっているのを遠巻きに見ている内にすでに何人かが名前を書いてしまっていた。
希望者が多ければじゃんけんになるが、勝てる気がしなかった。
自分に出来そうな係で確実になれそうなものを探していたら、みんな書き終えてしまっていたというわけ。
高校入学してすぐの係決め。
そう言って、手を挙げた竹口光(たけぐちひかる)に私が抱いた印象は、
『なんか……苦手な人かも。』
いきなりそんなこと思うなんて、失礼かもしれない。
でも、教室の片隅で本を読んでいるのが好きな私にとって、クラス委員になるような人はもはや別次元の存在。
そして、そういう人たちは決断力があって、何事も素早くこなしてしまうので、優柔不断で何をやるにもトロい私みたいな人たちのことを急かす。
「えっと、そこの……日向(ひなた)さん、だっけ?早く希望の係のところに名前書いてください。進まないので。」
ほら、ね。
「ご、ごめんなさい。」
慌てて書きに行く。
『美化委員』と書かれている下に自分の名前を書く。
本当は『図書委員』になりたかったが、みんなが黒板に群がっているのを遠巻きに見ている内にすでに何人かが名前を書いてしまっていた。
希望者が多ければじゃんけんになるが、勝てる気がしなかった。
自分に出来そうな係で確実になれそうなものを探していたら、みんな書き終えてしまっていたというわけ。