真生side


ウソだろ?

美生が記憶が無いなんて…

いや、それよりも

真「美生!?」

気を失った美生…

追いつめすぎたか?

美生、最後にイヤって言ってた

それに、憶えだしたくないって

一体、美生に何があったんだ?

樹「みー、大丈夫なの?」

樹はそう言ってきた

真「あぁ、気を失っているけどな」

俺は郁斗達のほうを見た

驚いた顔をしている

そりゃぁ、そうなるよな

記憶がないって言ったら誰だって驚くよな

奏「…ほんとに無いのかな…みーちゃん。」

あっ、久しぶりに奏が美生の昔の呼び方をした

潤「分からない…」

それを返した潤が言った

郁「……」

郁斗は黙ったまま

真「俺さ思うんだ…」

郁「…なんだ?…」

俺は言うことのした

俺が思ってること…

真「本当に美生は瑠香をいじめたのか?」

潤「いじめたでしょ、真生だって見たろ?あの傷だらけの瑠香を」

確かに見た。

だけど…

真「確かにあった。だけど、それは瑠香が“言った”だけ…俺らは美生が瑠香をいじめてるところは見ていない」

そう…あの時は瑠香を信じてしまった

だけど思った

美生が瑠香をいじめたところを見ていない

奏「……ぁ」

奏は何かを思っただろう

真「なぁ、調べたら何かが出てくるんじゃないか?1回だけで言い。調べてくれないか?」

郁「…そうだな。」

郁斗がそう言った

真「郁斗…」

郁「…潤…」

潤「分かった…」

そう言い、潤はどこから出したか分からないパソコンを使い調べた

美生は…まだ気を失ったまま…



かれこれ、1時間がたった


潤「……でた」

とやっとか

奏「どうだった、の?」

潤「………」

潤は何も答えない

どうだったんだ

樹「…潤?」

潤「瑠香の方が…ウソだった。」

やっぱり、美生はウソを言って無かったんだ

それなのに、俺はそんな美生を見捨てた

郁「マジなのか?」

潤「…あぁ…」

郁斗はそれを聞き涙を流した

それを見た俺は驚いた

あの、郁斗だぜ

俺様で、女嫌いで、勉強してないくせに成績だっていつも1位だし…俺なんて3位なのに…そんで、仲間思いな郁斗が泣くなんて…




真「郁斗?」

郁「俺…最低だよな…美生は何もしてないのに瑠香の方を信じてしまった美生は何もしてないのに…俺は…信じてやれなかった…」

郁斗はそう言った

奏「謝りたい…だけど、みーちゃんは…」

郁「まず、瑠香の方をケリを付けよう。それでいいか潤」

だよな、瑠香は潤の幼なじみだしな

潤「あぁ、あんなのもう幼なじみじゃない。調べたらあいつ、毒牙の姫だったし」

初めて知った

ということは、こいつはスパイみたいなものか

郁「今日、来たら話を付けよう」

全「あぁ」

美生…良かったな

だけど、美生には届かない…

記憶なんて憶えだしたくないか

郁「なぁ、真生」

突然、郁斗が俺に話かけてきた