「そうか…」


奴らは何を企んでいるのか
…まさか 深紗が俺らの所にいると掴んでいない、?


「湊夜」


「…ん?」


「…深紗は、何者なんだ?」


一瞬 答えるのを躊躇った事に
悠は気付いただろうか

俺を真っ直ぐ見つめる目に
何もかも見透かされそうな気がした


「…ただの、巻き込まれた、女の子だろ?」


誤魔化すように笑う俺を
暫く静かに見つめる悠

そして“ハァ”と小さく息を吐くと
ソファを立った


「湊夜…、偶には俺らを頼れよ」


「…ありがとな」


「おう」


深紗の事を幹部達に話すのは
まだ 早い。

そんな気がした。


俺もまだ 背負いきれてない
まだ何も 分かってやれてないから…。


「おはよー」


「深紗じゃん!…てかその格好、、」



起きてきた深紗はまだ眠そうに目を擦っている
服装は…当然、部屋着だ。


「制服、置いといたの…気付かなかったか?」


「ぇ…嘘、気付かなかった…」


「焦らなくていいから、行ってこい」


深紗は俺の言葉を聞くと
慌てて2階へ上がっていった