side湊夜

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___目が覚めると 苦しい息遣いを耳にした



「深紗…?」


そっと顔を覗き込むと
汗を掻きながら 苦しそうに顔を歪めている



「…っ__…!!」


何かに怯えるような素振り

…一体 何から逃げているのだろう



「深紗…!おい…深紗…!」


「…っ!?」


体を揺すって呼び掛けると
深紗は体を勢い良く起こして目を覚ました


「っ…湊夜…?」


「魘されてたから…何を見てたんだ?」


「…ごめん、大丈夫だから…」



俺の言葉を聞くなり
深紗は力なくベッドに倒れ込んだ

その表情は 酷く切なげに見えて
俺の心も 締め付けられる


「はぁ…ッは…はぁ…」


まだ息の落ち着かない深紗の背中を
俺はさすってやることしか出来なかった