side湊夜

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深紗が俺達と生活し始めてから
もう 一週間が経った


ソファーに腰掛けている俺は
目の前で楽しそうに話す嶺汰と深紗を

じっと見つめていた


「そういえば深紗、何歳?」


ふと思いついた様に問い掛けると
予想外の答えが返ってきた



「17歳だよ」


「え、僕達より年上だったの!?」



俺が驚きの言葉を発する前に
戒斗が身を乗り出す

‥‥正直、俺も驚いた


1人1人の歳を教えれば
深紗はヘナヘナと座り込んだ


「なんだぁー‥‥悠さん以外年下だったのか‥‥」


悠だけが深紗と同い年

その事実は 俺を何故か焦らせた


「深紗、学校は?」


「あぁ‥‥行ってないの」


少し悲しい目をした深紗を
俺は見逃さなかった


「‥‥なぁ、俺らと同じ学校来ないか?」


「え‥‥!?」



深紗が俺達‥‥いや、俺から離れるのは
危険だし これなら俺にも協力できる

なんとか説得をしつつ
俺は“アイツ”にメールをした


「分かった‥‥分かった、行くよ」


深紗がやっと折れた頃には
もうメールの返信が来ていた

“分かった”

ただそれだけが打たれたメール
数ヵ月ぶりに話しても こんな事しか話せない

‥‥俺は父親が嫌いだ。


「深紗、寝るぞ」


俺はひょいと深紗を抱き上げると
階段を登って 俺のベッドに寝かせた

俺も隣に入る
深紗はあからさまに動揺していた



「ちょっ‥‥湊夜!?」