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次に目が覚めた時には もう外が暗くなっていた


「…帰らなきゃ、」


ゆっくりと立ち上がると
今度は ふらつく事なく 歩けそうだった


一言お礼を言った方がいいよね?

部屋を出ると
ここは2階だということがわかった



「何処に居るかな…」



部屋の外にはもう一つの部屋と 階段がある

下からは 何やら話し声が聞こえた



「下に…居るのかな」


私は慎重に階段を降りて その先のドアをそっと開けてみる

するとそこには 男が四人
テーブルの周りに腰掛けていた


「あの…ありがとうございました、もう、平気なので…」


「気ぃ使わなくていいよ、そんな緊張すんな」


にっこり笑う さっきの男につられて
私も 笑顔を見せた

その様子を横で見ていた 他の男達は
暫く目をパチクリさせた後 一斉に声を上げた


「ちょ…っおい!!湊夜!!」


「ん?」


「ん?じゃねーよ!!誰だこの可愛い子は!!」


「俺のお姫様的な?」


ふざけた調子で質問に答える男に
他の男達も しびれを切らして私の方を向く


「わ、私は…その、助けてもらっただけなので、もう帰りますからっ!!」


慌ててそう説明すると さっきの男が私の手を引いた


「ここ、座って?」


「え…あ、あの…」


言われるがままにソファーに腰を掛けると
男は真剣な眼差しで 私の目を見つめた


「さっきも言ったけど 俺は湊夜。此処は俺の族の拠点なんだ。…族って分かるか?」


そうか…この人も、暴走族だったんだ。

小さく頷くと続きを話し出した


「俺が君を助けたのは…かなり危険な族の拠点で倒れてた時だった。」


そう あの族は相当危険な事で知られている
私だって 死んでもおかしくはない位に。


「あんな危険な場所で倒れてたって事は、君は奴等に追われてるかもしれない。それは…凄く危険な事態なんだ。」


…その通り。
私は 恐らく奴等に正体を知られている

“翠月姫”だという事実を知られているとすれば
この族に匿われている事も 分かるのは時間の問題

私をいつ襲いに来ても おかしくは無かった


「そこで…君に提案があるんだ」


「提案…って」


私が首を傾げると 男は優しく笑った


「俺達で、君を護ろうと思う。」


「…っ」