「で、このチケットどこで手に入れたの?結構人気なかった?これ。」

すると京香はにいっと不敵な笑みを見せる。

そしてお決まりのように、

「パパです!」

と、元気に言う。

「またか…京香パパ大変だな…。」

京香はなかなかの令嬢らしく、いい暮らしをしている…らしい。

まだ家に上がらせてもらったことがないから、詳しいことは分からないけど…。

そして、よく父親にものをねだっては甘やかされ、ねだっては甘やかされ…。

でも、こうして幸せをわたしにもおすそ分けしてくれるのが京香の優しいところでもある。

「あっ、でもでもでも…弥生先輩じゃなきゃ、パパチケット二枚くれませんでしたよ?弥生先輩のこと、パパ結構好きですから。」