同時にわたしもはっとして、目の焦点を合わせる。


「えーと、クライヴ、紹介してもいい?」

京香が彼に迷ったように問いかける。


「はあ…、どうぞ。」

と、そっけなく言って彼は貴志さんに書類を渡した。


「パパの秘書の、クライヴです!先輩のモデルさんの理想かわかんないですけど。綺麗な人でしょ?」


…この家はどこまでわたしをびっくりさせるんだか。


でも…、これはその中でも最高のびっくりだった。


「…ん、先輩?」


京香がわたしに呼びかける。


わたしは嬉しさの余り京香の両肩をがっしり掴んだ。