そこには、スリムでクレバーそうなお兄さんが立っていた。

黒髪にスーツがよく似合う。

「あっ、パパだ!ただいま!」

「パパぁ⁉︎」

キリがないからなるべく見せないようにしていた驚きを、今回ばかりは隠せなかった。

さっきから全然隠せてないかもしれないけど…。

だって全然パパっぽくないもん。

お兄さんだよあれ。

しかも社長って言うから、もっと太ってて、ダンディーな貫禄のあるおじさまを想像していたのに。