あ、せんぱあい、いいのありました…って、なに落ち込んでんですか。何の収穫もなかったんですか?」

怪訝な顔をする京香を見下ろして、わたしはため息をつく。

「とっても、いいモデルが見つかった…。」

「よかったじゃないですか〜、じゃ、なんでそんなんなってんですか?」

尋ねてくる京香に、わたしは園芸館であったあれこれを話した。



「あーらら、勿体無いなぁ。なにかしら聞けばよかったのに。」

「ほんとだよね…。くっ…。」

京香に話したら、また名残惜しくなって来た。

悔しさでムカムカしてくるし。

そんな時、京香が素っ頓狂な声を上げる。