「_____。在校生の言葉。在校生代表、藤代 椿。」



私は、この高校の2年である、藤代 椿。
新入生への言葉を述べるために、壇上に向かう。


来賓と教員に頭を下げれば、下げ返してくる。
・・・。つまらない。と思いながら私は階段を上がる。
マイクの前に立つと、教頭が号令をかけ、全員が礼をした。




「この春のよき日に、入学式を迎えられたことに真におめでとうございます。
 そして、お忙しい中私たちの入学式にお越しくださいました来賓の皆様に深く感謝を
 申し上げます。
 第68期生の皆様、期待と不安で一杯のことでしょう。
 しかし、その思いは私たちも経験してきたことです。
 生活しているうちに、その感情が良いものになることを信じています。
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  平成28年4月9日 在校生代表 藤代 椿。」




 マイクから離れると教頭が号令をかけた。

 私は、壇上から降り自分の席に座った。