好き……?


…。


「知ってるよっ」


聖花が大きな声で言った。


「夏諒の事が好きなくらい知ってる」



…。


なんだか、聖花に申し訳ない

気持ちになった。


「ごめん…。でも、好きになってくれてありがとう」


俺は、そう言った。


聖花の瞳から、一筋の涙が

こぼれた。


「じゃあね…っ」


聖花は、そう言って部屋を出た。