海翔は、俺の腕をひっぱった。

たどりついたのは、いつもの
たまり場。


海翔は、そこに座った。


「夏諒の事、好きなんだろ?」


海翔がそう言った。


海翔には、全部見透かされてる
気がした。


「好きだよ」


俺は、そうつぶやいた。


「だったら、今の聖花と夏諒の会話は忘れろ」

海翔は、真剣な顔をしてた。


「…女ってこえーよな」


俺がそう言うと海翔は何も言わず

笑って、どこかへ行ってしまった。


俺は、その後、部屋へ戻った。



部屋には、聖花しか居なかった。


さっきの事を思い出しそうに

なったけど、海翔の言葉を思い出し

下を向いた。


「翔竜っ。」


聖花が俺を呼んだ。

聖花は、まっすぐ俺を見た。



「翔竜。好きだよ」



聖花の言葉に俺の思考回路は

完全に停止した。