頭の中で悶々と考えてると、ふいに名前を呼ばれ「は、はい!」とややテンパった返事をした。
「透真とは、どういう関係なの?」
やっぱり、それは聞くよね……。
何て答えればいい?
「私、は……」
返答に迷ったが、
「私、天野さんと面会してるんです……」
本当の事を話した。
その方が話は早いだろうから。
「えっ……でも今、彼は……」
明来さんも、天野さんの今の状態は知ってるようだ。
「はい。本来なら、彼は誰とも面会してはいけないんです。でも、私は特別に面会させてもらってるんです」
彼女は表情を曇らせ「そう」と小さな声で言った。