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……あれ?今、私なんて言った?
ダメじゃないとかなんとか……
「ほっ、ほんとですか!?」
「へっ!?」
目を丸くして顔を寄せてくる木下君。
――もしかして、私、とんでもないこと言っちゃった……?
頭を真っ白にしてフリーズしていると、木下君がパァッと顔を明るくした。
「よ、よかったぁー!絶対ふられると思った……!」
ニッとかすかに頬を赤らめて微笑いながら木下君が言った。その姿を見て思わずキュンとする。
あれ、笑うと全然怖くない……むしろ可愛い。
「じゃ、じゃあ、これからよろしくお願いします!」
上ずった声でニコニコしながらそう言う彼に、私も自然と笑みが溢れる。
「うん、こちらこそ」
「あ、俺、これから部活あるんで……行きますね」
ヘヘッと木下君がはにかみながら、手を振って走り去っていった。
私は手を振り返しながら、遠くなっていく木下君の背中をずっと見つめていた。