side 和泉蒼空
――眩しい。
起きてから1番最初に考えたのは、そんなこと。
「……眠い。」
平日の朝、僕はいつも通り八時に起きる。
急いで準備をしないと遅刻決定になる時間に起きるのは、ただ単に朝が苦手だから。
「んん……いずみ、くん……?」
と、その時に隣から聞こえた声。
一瞬頭がフリーズしかけたけど、何とか昨日のことを思い出せて、フリーズは免れた。
「おはよぉー……。」
「……はよ。」
まだ寝ぼけている様子の倉橋。
そう、昨日あのまま倉橋は僕の家に泊まった。
僕が誘ったわけでも、向こうが頼んで来たわけでもない。
突然にもコイツが寝オチして、仕方無しにこうなったのだ。