「えー!マジ〜?」



「キャー、柏木君のそんな話聞きたくなーい!」



ドクドクと嫌な音を立て始める鼓動。


2人は付き合ってるんだから、そんなことをしてても不思議じゃないけど。


それでもやっぱり聞きたくなかった。



聞いてしまうと、嫌でも想像して胸が苦しくなるから。


直面したくなかった。


出来れば知らないでいたかった。


唇をギュッと噛み締めて、スカートの上に置いた手をキツく握る。



「ギリギリセーフ!」



そこへ急ぎ足で戻って来たすずが慌てて席に着いた。