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 『あ……』


 気がつくと背中は壁に当たっていて、目の前には彼。

 左右に逃げようとすると彼の手が逃げ道をなくす。


 『ちょ……』


 押し返そうとするが彼の体は動かない。


 その時、彼の手が私の頬に触れる。

 彼の顔が段々と近づいてきて私はぎゅっと目を閉じる。



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