予定外だ。
「今日のお弁当はオムライスだったの!」
そう言ってオムライスを頬張るうさぎ。
こいつに傘を返してとっとと帰るつもりだった…んだが。
「旭哉ご飯は?」
予定は完全に狂ってしまった。
傘に書かれた名前と、同じ高校の制服だったことを頼りにのこのことやって来た自分がバカバカしい。
「ねぇご飯はー?」
「うるせぇよ」
「何?お腹すいてるからってイライラしちゃダメだよ?ほら」
「なんだよ」
「あーん」
「一人でやってろ」
それにしても…こいつは何でこんなにも平然と俺に話しかけるのだろう。
会話すらしてねぇし、そもそもあんな状況だったのに。普通は関わりたくないだろ。
「どこ行くのー?」
「決まってんだろ帰るんだよ」
「なんで?」
なんでって…こいつバカなのか?そうかバカなんだなきっと。鼻にケチャップ付いてるし。どんな食い方したんだよ…。