「えぇっ!もう行っちゃうの?!」




みんなで机を囲んで
朝食を食べていると
つい大声を出してしまっていた。




「ええ♪」




だ、だってママが今日からまた
フランス行くとか言ってるし…

いくらなんでも早すぎでしょ!




もうちょっとくらい
ここにいてくれてもいいのに。




そんな私の気持ちなど知らず
美味しそうに私の作った朝食を食べていた。




「昨日は美璃がみんなと上手くやれてるか視察しに来たようなものだから♪私の心配するようなこともなかったし仲良くやれてて安心したわ♪」




待って待って…!
ママの知らないうちに私、
何度も襲われかけてるんですけど?!




さすがにそれを口には出せず
心の中で虚しく叫んだ。




「亜胡さん!美璃ちゃんのことは僕にお任せください!」




「あらっ頼もしいわね紫苑」