「ばっ、ばか言ってんじゃねーよ!あんな変態が好きとか頭おかしいだろ…………」


顔と言葉が一致していない。

耳まで真っ赤に染めて、触ったら熱くて溶けてまいそう。

わかりやすいなぁ。

その反応が既に好きと言ってるようなものだよ。


「結構可愛いいとこあるんだね」


「うるせぇ………海里にはどうでもいいことだろ」


フィッと横を向く姿もとても可愛くて「ふふっ」と思わず笑ってしまった。

さっきまで怖くて逃げていたのに、話してみたら案外私は単純だった。


「そういえばなんでわたしの名前知ってるの?」

神崎先生とは別にこの事が1番気になっていた。



「今朝お前の友達が「海里」って呼んでんのを聞いただけだ。名字は知らねぇけど」

「あー、そういうことだったんだぁ」


特にたいした理由もなかったらしい。

気になって損したかも。