バッと振り向くと、そこには予想もしていなかった人が立っていた。


「せ、芹澤くん!?」

「おっす」


ペットボトルを片手に爽やかな笑顔。

わたしの言葉を遮った犯人は今最も会いたくない人物の芹澤くんだった。


「ななな、わっ……わた………な…!?」


その眩しすぎるくらいの笑顔はわたしの頭の中をパンクさせるには十分すぎるほど効果があった。

何を言っているのか、何を言いたいのか、自分でもわからない。


「えっー!?海里と芹澤くんって知り合いだったの!?」


焦るわたしの隣で結衣の一言が頭に響き、さらに考えていたことが吹っ飛んでしまった。


「俺たち友達だもんな!海里」


ぐるりと肩に回された芹澤くんの手はなぜか重みを感じる。


何か言わなきゃ……………。