ただ1つだけわかるのは、
教師と生徒の恋愛は許されないということ。
たとえ想いが届いても、その先に見えるのは最悪の未来。
幸せな結末なんて最初から存在しなかったんだ。
もしも蒼ちゃんが教師じゃなかったら。
そんなことを考えてしまうのは、いけないことだろうか。
幼なじみのままだったら蒼ちゃんの隣で笑えていたのかな。
好きって言えたのかな。
どうにもならない現実世界では、神崎先生の言葉が頭にこびりついたように離れない。
何度も、何度も蘇る。
静かな空間に包まれたこの教室から今すぐにでも逃げ出したかった。