「かっ……辻宮!?」


「あら……」


そ、蒼ちゃ………。


あまりの衝撃で思うように声が出ない。


「やーね、覗いちゃって」


神崎先生と蒼ちゃ………桐生先生……あの……。


「……ちょ、……んっ………」


声にならない声を出していると、神崎先生が蒼ちゃんのネクタイを引っ張り唇が再び重なった。


「な、なにを……」

蒼ちゃんの声なんて聞こえない。


頭の中が真っ白になり、気づいたらーーー。


「きゃっ……!」


神崎先生は床に倒れこんでいた。


「ちょっとあなた!蒼ちゃんに何してるの!!! 」


「痛ったぁ………乱暴はやめなさいよ。ねぇ、桐生センセイ?」


頭の中がぐちゃぐちゃで何を考えていいのかわからない。



「辻宮、落ち着けよこれは………」


「落ち着いてなんかいられないよ!蒼ちゃんが……蒼ちゃんが…………」


キスなんかしてるから。

目から熱いものが込み上げてくる。

息も上手くできない。



「なぁに?さっきから蒼ちゃんって。桐生先生と海里ちゃんって何かあるわけ?」