「学校ではあくまでも先生だぞ?馴れ馴れしく話しかけてくんじゃねぇよ」



鋭い目つきでわたし睨む蒼ちゃんと目が合い、ガクガクと足が震えてくる。

立っているのが精一杯なくらいだ。



「俺たちは教師と生徒だ。幼なじみだとか他のやつに言ったらただじゃおかねぇからな?」



蒼ちゃんに会ってから怒った顔しか見たことがない。

笑顔なんて全くない。



「それに「蒼ちゃん」とか気安く呼ぶなっつーの」



蒼ちゃん…会いよ………。

歪んでいく視界は徐々に蒼ちゃんの表情を見えなくする。


「ったく、お前聞いて…………」



「もう……やめてよ…」


勝手に言葉が出てきてしまう。

今、私が思うことの全て。



「これ以上蒼ちゃんを壊さないで………」



ポロポロと涙が零れ落ち、頬を伝っていく。


怒りの涙なのか、悲しみの涙なのか。

それとも両方なのか。


溢れて止まらなかった。